株式会社フォレストコーポレーション

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 ものづくり あれこれVol.7:登喜和冷凍食品(株) 登内 英雄社長に聞く
 伊那市西町に本社工場を置く登喜和冷凍食品株式会社さんは、創業以来半世紀にわたって、こうや豆腐を中心に食品加工を行う食品製造会社です。
 こうや豆腐は、その名の通り和歌山県の高野山が発祥の地ですが、現在は、全国生産高の9割を長野県が占めます。
 その中で同社は、業界3大手の一つに 数えられ、社長の登内英雄さんが全国凍豆腐工業協同組合連合会の会長を務めておられる、業界のリーダー的存在です。

 「こうや豆腐も食べ比べてみれば、会社ごとに味や舌触りが違います。ウチは以前から滑らかな食感を求め、それにあった調味料も開発してきました。セットで販売もしています」
 登内社長はこう話されます。
 同社のこうや豆腐は、「鶴羽二重」のブランド名で有名で、その名前からも舌触りにこだわってきた歴史がうかがえます。
 こうや豆腐は、生の豆腐を一晩凍らせ、そのまま数日間冷暗所で熟成させてから、湯の中で解凍し絞って乾燥させて出来上がります。
 良く似た伝統食品に凍み豆腐がありますが、これは豆腐を寒中の屋外にさらし、凍結と日光乾燥を繰り返してつくるもので、正確に言うと、製造工程が異なる別の食物なのだそうです。こうや豆腐の方が、熟成の期間が長いため、スポンジ質が細かくなり、食感が柔らかくなりますが、会社ごとの技術で、さらに微妙な舌触りや味が変わってくるというのだから驚きです。
 各種栄養分も豊富で、100g中のたんぱく質は、木綿豆腐の6.8gに対して、こうや豆腐は50.2g。大豆レシチンとアミノ酸の結合体「ペプチド」も多く含まれ、体内の悪玉コレステロールやダイオキシンなどの有害化学物質の除去効果も高いそうです。

 「こうや豆腐は栄養価の高い優れた食品ですが、これを従来の食べ方だけでな<、別の形で利用できないか?それをずっと模索しているのです」と登内社長。
 その一つの形が「味付けこうや」。こうや豆腐をもっとも適切な方法で戻し、絶妙の味加減で煮含めた半調理済みの食材です。この商品を開発するに至った背景には、家庭の食卓から伝統食が姿を消し、こうや豆腐の美味しい食べ方を知らない世代が増えてきていることがあります。本当のこうや豆腐の食べ方自体を伝えていかなければ、誰も食べてくれなくなる。昔ながらの「おふくろの味」を守るのも使命だ―こんな思いで開発したのがこの商品だそうです。
 この「味付けこうや」とは違う方向でこうや豆腐を利用する「別の形」を探ったのが、信州大学農学部とも共同して開発した「新豆腐素材」。長野県のスリー・バイ・スリー(3×3)産業技術開発補助金も得て研究し、現在特許出願中の新製品です。粉末にしたこうや豆腐に特殊な加熱処理を加えて作り出されるプルプルとした餅のような食材で、ドーナツやクッキーに混ぜ込んだり、介護食・病院食などに利用したりすることで、こうや豆腐の高い栄養価をそのまま活かすことができるのだそうです。
 そればかりか、さらにこの新素材に、栄養価の高い雑穀を加えることや、発芽大豆などを利用した保健食品の開発、製造工程で出るオカラやホエーなどの未利用資源の有効活用など、様々な研究にも乗り出し、まさに、こうや豆腐から新しい"食"の産業を開拓していこうとしているのが同社なのです。

 同社は、2006(平成18)年の秋、伊那市西春近に、第二工場を新設しました。この新工場では、全国の「デパ地下」で販売される「白和え」や「卯の花」など、豆腐を使った冷凍惣菜=「おとうふ惣菜」が製造されています。味もなかなかの評判で、引き合いもどんどんと広がってきているそうです。
 「おとうふ惣菜」の原料はこうや豆腐ではありませんが、こうや豆腐をつくる際の墓礎技術、豆腐づくりの技術と冷凍技術が活かされています。こうした事業展開も、自社で培ってきた伝統的なものを活かして新たな"食"の産業を創造しようという、登内社長の柔軟な発想が生み出したものだといえるでしょう。

 「こうや豆腐からの新しい展開を図ろうとするとき、同時にそのルーツを探ることも重要だと思っています」と登内社長は語ります。登内さんによれば、こうや豆腐の起源は、高野山で修行中の僧侶が、偶然、豆腐を凍らせてしまったことにあるというのが通説ですが、そもそも高野山を開山した弘法大師・空海が、遣唐使として赴いた中国からその製法を伝えたという異説もあるそうです。
 その真偽はこれからさらに研究が進むでしょうが、もともと凍み豆腐づくりしかなかった長野県に、こうや豆腐の製法が導入されたのは大正時代であることは確かなそうです。寒冷な気候を利用して地場産業の柱にしようという県の意向もあり、業者が組合を結成してお互いのノウハウを交換し、共同で技術研究を進めて一大産地を形成したのでした。戦後も、この風習は引き継がれ、様々な協力をしながら、工場の大型化が進められ、「元祖」であった関西の企業を圧倒して「信州ブランド」が出来上がっていったのだそうです。
 この過程では、当時の高校の先生なども共同研究に加わり「凍豆腐の歴史」「凍豆腐の技術」などの書籍も刊行されました。まさに、現在進められる産学官共同による「信州ブランド」づくりの先行モデルケースが、信州産こうや豆腐の製造だったといえるでしょう。

 「新たな事業展開を目指して約10年。暗中模索で進めてきたことがようやく形になり始めています。これからは今まで以上に地域と結びつき、伝統を活かした新たな食文化を発信したいと思います」と話す登内社長。その柔軟でユニークな発想が、産学官のカを集めて信州の新しい"食"の産業を造り出す日は、もうすぐかもしれません。

◇◆◇◆会社プロフィール◇◆◇◆

本社:長野県伊那市西町沢5057番地
創業:昭和26年11月7日
資本金:1000万円
代表者:代表取締役社長 登内英雄
従業員:160人
第ニ工場(冷凍惣菜) 伊那市西春近10697-120
営業本部=大阪営業所,東京営業所,仙台営業所その他、九州と四国に出張所
TEL:0265(72)7277
FAX:0265(78)1944
HP:http://www6.ocn.ne.jp/~tokiwakk/
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商圏エリア:長野全域

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本社:長野県伊那市西春近3005
フォレストウィングマンション事業部:長野県伊那市ますみヶ丘7352-1
諏訪営業所:長野県茅野市ちの2767-2 TEL:0266-78-0881 FAX:0266-72-0112 suwa@forestcorp.jp
松本営業所:長野県松本市島立1043 matsumoto@forestcorp.jp
木組みの家伊那展示場:長野県伊那市下新田3044-1ハウススクエア伊那ハウジングセンター内

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