株式会社フォレストコーポレーション

工房信州の家は長野県伊那市、松本市、諏訪市などで木造の注文住宅を建てる工務店です。

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■石の上にも3年

 生まれて初めて自分の本を出すことになった。年末発刊の「工房信州家づくり読本」(信濃文芸社刊)。構想・原稿執筆・推敲・構成……社内はもちろん、知人・友人のカを借
りて、およそ10ヶ月をかけて、120頁ほどにまとめた。

 書いたことは、私が、そして当社が、家づくりで目指すこと。現在の住宅建築について何を考え、家づくりにどんな思いを込め、そのために何にこだわっているかーをまとめたつもりだ。

 「工房信州の家づくり」をプレゼンテーションする資料や原稿はすでに何度も書いてきた。しかし、そうしたものの骨格にあたる、家づくりについての基本理念をまとめたのは今回が初めて。

 正直言って、とても難しかった。

 社長に就任してから11年になるが、その大半は、「やってみて考える」というスタイルで仕事をしてきた。理論や理屈をあれこれ考える前に、まず、目の前の現実を少しでも変えるために頑張ってみる。そして、後から、それが上手く行った理由、あるいは上手く行かなかった理由を考えるというのがモットーだった。

 しかし、考えた気になっていても、実際にまとめていかなればどんどん忘れてしまうことに気付き、3年前から、考えたことを書いてまとめることを心がけてきた。フォレスト通信の発行を開始したのはそういう理由からだった。

 もともと文章は苦手。四苦八苦、七転八倒の3年だったが、ようやく、「考えてきたことを筋道を立ててまとめる」という作業ができるようになったのかもしれない。



■焼き肉と乾杯

 5月のある夜、新入社員たちと焼肉パーティーを開いた。会場は伊那市ますみヶ丘のカラマツ林に囲まれた広場だ。

 直前の研修では緊張した面持ちでいた新人たちも、あっという間に作業着に衣替え。「この肉、うめえ」「まだ焼けてないよ」などと若者らしい会話を弾ませた。
  
 研修の感想を聞くと、「マンション営業は0から1を生み出す仕事なんだなと思った」「『現場は自分たちで動かすんだ』という先輩の言葉を聞いて、身が引き締まった」などと雄弁に語る彼ら・彼女ら。

 じつに快濶で、何でもこなしそうな彼らの姿を見ながら、大学を卒業後、大手不動産会社に入社した頃の自分を思い出した。「会社や商品の説明が上手くできるだろうか?」「専門的なことを聞かれたらなんて答えれば良いんだろうか?」……そんなことばかりを者え、いつも胸をドキドキさせていた。

 「みんなすごいぞ。俺なんて気が小さくて、入社直後は何もしゃべれなかったんだ」。そう話し始めると、「でも乾杯の声が大きいことは評判で、いつも発声させられていたんでしょ」とベテラン女性社員。「バラすなよ」と思ったが時すでに遅し。すかさず新入社員に言われた。

 「社長って体育会系だったんですね」



■ピアノ

 社員旅行で箱根の富士屋ホテルに泊まった。明治11年(1878年)設立の老舗ホテル。歴史を感じさせる重厚な外観。落ち着いた大人の世界を作り出すシックな内装。ホテル全体が文化財だった。

 ジョンレノンも泊ったことがあるというそのホテルのバーに、一台のピアノがあった。
 「ピアノが僕に『弾いてくれ』と言っている」

 一緒にいた社員に冗談めかして言ったけれど、じつは本当にそう感じた。

 バーの担当者に相談すると、ちょうど他の客が誰もおらず、快諾してくれた。

 社員の注目を浴びながら、おもむろに弾きだした。曲は……「おもちゃの汽車」。小学校1年生の時にピアノ教室に通い、一生懸命練習して演奏会で弾いた曲だ。

 簡単に弾けると思った。だが、時の経つのは早く、昔は、鍵盤の上で子リスのように飛び跳ねた指が、錆び付いてしまって動かない。譜を思い出そうとしても思い出せない。

 「くそ〜」。何度も間違え、最初から弾き直したりしながら、とにかく最後まで何とか弾いた。「あ〜あ、やめとけば良かった」と心の底でつぶやきかけた。

 その時、思いもかけない社員の拍手。「社長の一生懸命さに胸が打たれました。素敵です!」と若い女性社員。

 みんな、立派に成長したじゃない。大人になったね。上司におべっかを使うのも社会人としての成長のあかし……。


■表彰と激励

 「工房信州の家づくり」グルーブで、長野県ふるさとの森林づくり賞の県知事賞をいただくことができた。社長になってから、表彰されるのなんて初めて。4年前から、製材会社さんや山で働く人たちと協力して、県産財で家をつくる取り組みを進めてきたことを評価していただき、とてもうれしかった。これもパートナー会社やお客様に支えていただいたおかげ。本当にありがとうございました。

 ところで、昨年末社員で行った県産財の天然乾燥ストックヤードについての学習会の席上、製材会社の方から、「この取り組みはある意味で業界の常識破り。小澤社長が、材木の事を何も知らないから、ここまでうまく進んできた」と、“爆弾発言”があった。社員がみんな大受けしていたから、ちょっとムッと来たけれど、材木のプロにとってみれば正直な実感なのだろうなとも思った。

 取り組みを始めた時には、信州の木や森について本当に何も知らなかった。製材会社の方のお話を聞き、書物などでも勉強し、自分でも山に行ったりして、少しずつ知識と経験を広げてきたけれど、まだまだ駆け出しのようなものだ。

 だから今回いただいた県知事賞も、先の“爆弾発言”と同様に、「もっと勉強しろ」という激励として受け止めなければいけないと思う。まだまだ、取り組みは始まったばかりだ。


■山頂は、まだまだ、高い雲の中

 社名を変更して3年が経った。信州の新しい“住文化”を創ろう、若い人が活躍でき地域に貢献できる会社にしよう―そんな思いを込めた社名変更だったが、この3年間で、何が達成でき、何がまだ課題として残っているのだろうか?

 振り返れば、県産材の使用率を上げた「工房信州の家」の品質向上、耐震偽造に揺れた状況下でのマンション建設に対する信頼回復、地域への恩返しの意味も持つ朗読イベント「言葉はちから」の開催、社員の自己成長を促すための「森の勉強会」などの実施……様々なチャレンジを、多くの方々のお力を借りて行ってきた。我田引水かもしれないが、チャレンジだけは、精一杯、まじめに、ひたむきに行ってきたつもりだ。


 前進面は、いくつか上げることが出来るが、その中でも、若い社員が、会社の主要な仕事の領域を生き生きとして担ってくれる、そういう会社の足がかりをつくることができたのが、自分では一番うれしいことだ。

 平成17年に15人、18年に9人、19年に11人の大卒の新人たちが、当社に入社してくれた(20年の内定者は5人)。総勢90人の社員のうち、20代が65%、30代が13%を占める。平均年齢は30歳。しかも、社員の40%を女性が占め、地方の建設会社では類例がない若々しく明るい陣容を整えることができた。

 ただ?若い“というだけではない。この若い社員たちが、実際に、会社の重要な部分を積極的に担ってくれている。例えば、年間約36億円の売上げのうち、その約9割は20代の社員が中軸の営業組織が生み出したものだ。

 「社長の会社は、どの部署に行っても若い人が頑張っているね」

 そういうお褒めの言葉をいただくことが多くなってきたが、そのたびに、心の底から喜びが湧いてくる。


 亡父・一(はじめ)が急逝し、何も分からないまま社長に就任したのが12年前。東京から帰って当社に入社したのも、わずか16年前だ。

 営業部主任として入社した当時は、社内で一番年下。当時の会社(=「南建」)は、組織体制も定かでなく、年齢と勤務年数が大きな力を持つ「土建屋」そのものだった。帰郷前に勤めていたリクルートコスモスのような「若く自由な営業組織」を創りだそうと考えたが、そんな提案は、はじめから相手にされなかった。いや、「どうせ社長の息子が……」と、社内の不協和音と軋轢の元になるのがオチだった。「このままではこの会社に将来はない」と途方にくれたのを昨日のことのように覚えている。

 私が入社した翌年から、新卒者の採用を始めたが、応募者は皆無。合同企業ガイダンスの会場で、長い列のできた隣のブースを見ながら、一人でずっと座って待っていることも度々あった。

 だが、「若い社員が活躍できる会社にしよう」という思いをともにしてくれるベテラン社員の協力もあり、次第に、当社の門を叩いてくれる新人が増えてきた。特に、そろそろ30歳に近づく年齢の社員たちが、入社直後から、様々な分野で実績を示してくれた。「フォレストコーポレーション」と社名を変更し、新たな挑戦を始める基礎を固めてくれたのは彼ら・彼女らだ。もちろん、それを根本で支えたのはベテラン社員たちだけれど。

 こうして、今、当社では、他の建設会社、いや別の業種の会社でも、きっと想像できないような状況が生み出されている。大学を卒業したばかりの新人が、お客様の一生に一回の高価なお買物に立ち合わせていただき、パートナー会社の皆さんに教えられたり激励されたりしながら、施工の先頭に立っている。


 だが、これは、一つの通過点に過ぎない。私たちが目指すものは「信州の新しい住文化」を創りだすことであり、その到達点は、まだまだ、高く、遠い。「信州らしさ」とは何かを私たち自身が学び、模索しなければならず、山頂は依然として雲の中だ。今後とも、多くの方々のご指導を頂戴し、社員皆が、目指すものを一つにして、年齢や経験に囚われず、自由に自分の意見を述べ合い、誰もが先頭に立ち、誰もがそれを支え合う、そんな会社に育て上げて行きたいと思う。
 社長エッセイ
 
社員の顔 総集編
「石の上にも3年」
社長エッセイ:文学のすすめ
「だるま市」
「親子で水質調査」
「焼肉と乾杯」
「白いワンピース」
「旅姿3人男」
「誤解しているのは・・・」
「厄年は終わった」
「黒い学生服」
「10年目の自己採点」
「素直に、自然に、おめでとう」
「視察される側」
「肩のカを抜いて」
「表彰と激励」
「経営状況のデータ化は重要だが……」
「校歌」
「ピアノ」
 
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工房信州の家は長野県伊那市、松本市、諏訪市などで木造の健康住宅、エコハウス、省エネ住宅の注文住宅を建てる工務店です。
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商圏エリア:長野全域

株式会社 フォレストコーポレーション 工房信州の家事業部
〒396-0021 長野県伊那市ますみヶ丘7352-1 TEL:0265-73-8333 FAX:0265-73-8061 ina@kobo-shinsyu.com
本社:長野県伊那市西春近3005
フォレストウィングマンション事業部:長野県伊那市ますみヶ丘7352-1
諏訪営業所:長野県茅野市ちの2767-2 TEL:0266-78-0881 FAX:0266-72-0112 suwa@forestcorp.jp
松本営業所:長野県松本市島立1043 matsumoto@forestcorp.jp
木組みの家伊那展示場:長野県伊那市下新田3044-1ハウススクエア伊那ハウジングセンター内

Produced by : ホームページ制作会社 ゴデスクリエイト